エース株式会社のはじまりのあらすじ
エース株式会社は、バッグとラゲージの総合メーカーです。
今年80周年でもあるエースは、創業当時から“カバン一筋”。
創業時から業態が変わらない会社というのは、実は結構希少らしいです。
今回は、エースのはじまりのあらすじをご紹介します。
1932年 創業者・新川柳作(しんかわ りゅうさく)
「少店員募集」の木札に引き寄せられる。
柳作は大阪で職探しをしていたところ、鞄嚢雑貨卸業を営む加藤忠商店のスタッフ募集に応募。そして未経験ながら採用されます。
柳作は小学生の時に養子に出されたが、5か月足らずで実家に戻ったり、
経済的な理由で中学校を退学、
小さい身体で地元石川の造り酒屋に丁稚奉公・・・
波乱万丈な人生を幼い頃から歩んでいました。
加藤忠商店に入社してからは、玄関番でも掃除番でも、自分でできる仕事を精一杯遂行する日々。ついに生産担当を任され「カバン」と触れ合う機会を与えられ、人生が変わります。
満を持して1940年 兄とともにカバン製造卸業を創業
徴用令により自主廃業するなど、時代の波にのまれることも。
その後、社員16名の「新川柳商店」を設立するなど、徐々に大きくなっていきます。
1952年 「エース」商標を取得して、新たに生まれ変わる
なぜ社名が “エース” なのだろう。入社一年目のときに疑問に思い、先輩に聞いてみました。
「創業者が野球少年だったから」という回答が返ってきました。
1953年 日本初 ナイロン製バッグを発売
1953年2月、当時はまだ未知の素材だった「ナイロン」。この新素材を使ったカバンの開発に着手し、1953年に発売しました。
日本初のナイロンバッグは、カバンの歴史を変える「一大革命」と評価され、今に続く開拓者精神の基盤となっています。
柳作が初めてカバンに関わった時から、とにかく
“カバンに触って、カバンの知識を吸収する。”
ことを行ってきました。
この考え方は、今でも先輩から後輩へとアドバイスとして受け継がれる伝統となっています。
早足でここまでお伝えしてまいりましたが、今回ご紹介した内容は、8Fの創業者記念館でご覧いただけます。
浅草のカバン博物館では、カバンについての歴史や構造などを学ぶことができますので、是非、浅草観光とともに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
担当:A.K